なりたち
千葉県の「地域福祉支援計画」を策定する際、
地域の声を反映させたものとするために県内各地で
タウンミーティングを開いてきました。
地域で福祉の仕事をしている人たちや当事者が、
生の声を出し合いながら「地域の福祉力(ちいきの
ちから)」を高めていく。お役人が作った福祉ではなく、皆が自分たちにあった福祉を考え実現していく、この方式を「健康福祉千葉方式」と呼んでいます。
地域での暮らしの中で、周囲も気づかずに差別してしまうこともあります。例えば障害は車椅子利用者ばかりでなく、分かりにくい障害や、病気を抱えた人たちも、気持ちよく生活してほしい。福祉はお仕着せの既製服のようなものではなく、一人ひとりの体形に合ったオーダーメイドのようなもの。全ての人が気持ちよく、自分らしく生きられる地域社会の構築を目指しています。
千葉県の「地域福祉支援計画」とは、当事者も参加して、これまでのような縦割りでなく、横断的に地域福祉を考えた「健康福祉千葉方式」として策定しました。
「地域福祉支援計画」をつくるとき、「色々なことは、何のためにやるのか。こういう社会を作りたいのだ。」ということを、県民に分かりやすく示す必要がありました。
タウンミーティングをはじめ、何度も議論を重ねた結果、私たちの地域のあるべき福祉像として「5つの疑問と、千葉・健康福祉5原則(下記)」を踏まえ、「誰もが、ありのままに、その人らしく、地域で暮らすことができる地域社会を構築すること」を掲げました。
ひなたは、長生・夷隅地域で、この計画を実現するための拠点として開設しました。
「5つの疑問と、千葉・健康福祉5原則」
5つの疑問
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真のノーマライゼーションの要請に応えられているか
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個人のニーズを軽視した既製服型の健康福祉になっていないか
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全ての人が「自分らしい」毎日の生活を過ごすことができているか
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理不尽な理由で辛く悲しい思いをしている人はいないか
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セクショナリズム(縦割り)及びパターナリズム(家父長的)の施策になっていないか
千葉・健康福祉5原則
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性別、年令、障害の有無種別に関わらない
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全ての人が人間として個人として尊重される
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1人ひとりの状況とニーズに答える
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家庭・地域での生活を基本とする
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健康で生きがいをもって自立して生活できる
千葉県の「地域福祉支援計画」
「誰もが、ありのままに、その人らしく、地域で暮らすことができる地域社会を構築すること」実現するための
理念と課題
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地域社会の中で共に生きられる社会作り
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地域の福祉力(ちから)を活かすためのネットワーク作り、施策作り
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知る権利の保障
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施策の評価と見直し
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「超福祉力」(福祉を超える福祉) 保健、医療、教育、就労、町づくり、環境等各分野の コーディネート
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相談と権利擁護と地域相互コーディネート
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人材育成と資質の向上
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地域福祉を推進する推進体制